◆ 当牧場でも微生物が活躍しています!。
最近、気になった話題(ネットのニュース記事)があります。マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツ氏のブログ「gatesnote」で「最も恐ろしい地球上の生物は何だろう」という記事です。このランキングは世界保健機構(WHO)などのデータを参考にしたものだそうです。それらの生物によって、1年に何人が殺されるのか?というランキングでした。サメに10人、オオカミ10人、ライオンに100人、象100人、ワニ1000人・・・。でもそれらはトップ10に入っていません。彼が最も恐れる超危険生物は、年間72万5000人もの人を殺していると言うのです。
5位は「ツエツエバエ」、おもにアフリカに生息して「アフリカ睡眠病」で年間1万人の死者があります。4位は「イヌ」、世界では狂犬病によって2万5000人の人が亡くなっているのです。日本では考えられませんが、狂犬病を発症すると致死率100%だそうです。3位は「ヘビ」で5万人です。
2位は「Human」人で、戦争やテロで年間47万5000人もの人間の命をヒトが奪っているのだから、ゲイツ氏は「Human」という生物は極めて危険で愚かな存在だと言っています。
そしてダントツ1位は「蚊」で年間72万5000人が蚊によって亡くなるそうです。蚊はマラリア原虫を媒介して60万人の命を奪うほかデングウィルスや黄熱ウィルスなども媒介するようです。
さて、人間に優しい生物はいないのでしょうか? います!
最近話題になったノーベル賞受賞に貢献した小さな生物・・・”微生物”です。
2015年のノーベル医学生理学賞を受賞した「大村智」北里大学特別名誉教授が見つけた地中の微生物は"エバーメクチン"という科学物質を生み出し、アフリカなどで3億人以上の人々を失明の危険がある病気から救ったのです。
私たちの命は蚊という小さな生物に脅かされながら、更に小さな生物に守られているのです。
私の牧場では8年位前から牛の導入時にイベルメクチンという駆虫剤を牛の背中にかけてやっています。まさにこれがエバーメクチンから家畜用につくられたものとは知らずに使っていました。けっこう高価なものですが、導入後の牛の体調が良く、牛に優しいので使い続けています!(*^_^*)
もう一つ、今年の夏から飯沼牧場さんで紹介された"NB90"という微生物入り飼料を餌に少量混ぜて与えているのですが、今までより食べた餌の消化が良くなり、床の汚れも良くなりハエの発生が少なくなって牛舎の環境がよくなりました。
私の牧場では発酵飼料やこのような微生物の力を採り入れて和牛の肥育をしているのですが、最近手ごたえを感じています。
土の力は偉大ですね!!
左の写真 イベルメクチン(駆虫剤)
右の写真 NB90 (微生物添加飼料)