●温海温泉(あつみおんせん)
長野の北部、中野を出たのが朝の8時。高速道路を約200km。当時は新潟新発田I.Cまで開通していて、そこからは国道を走りました。途中笹川流れを見たころにその夜に泊まるところを探しました。もう少し行けば山形。ロードマップには「温海」と温泉マーク。そこで、温海温泉に泊まることに決めました。
あつみ温泉は県の西北西、日本海から温海川を2kmほどさかのぼった、温海岳の麓にある温泉です。ここは、「庄内の奥座敷」「庄内三楽郷(もう2つは湯野浜温泉、湯田川温泉)」と呼ばれる温泉街でした。のどかな雰囲気の温泉には、朝市の建物や、与謝野晶子の歌碑がありました。
「さみだれの出羽の谷間の朝市に傘して売るはおほむね女」(与謝野晶子)
「あつ美山や 吹浦かけて ゆふ涼み」(松尾芭蕉)→温海の塩俵岩の広場に句碑がありました。

素朴な雰囲気のお店 温泉飲み場もありました
●立岩海底温泉(たていわかいていおんせん)
翌日北へ走り出すとすぐに、国道沿いに「海底温泉」という興味深い看板を見たので寄っていくことにしました。「海底」というのに2階へ続く階段。「?」と思いながらも入場。温泉は、地下1500mから湧き出しているということで、その名がついていたのでした。脱衣所も浴室も狭く、洗い場も2席しかありませんでした。海に面して一面ガラス張りで、曇り空ではあったものの、とてもよい眺めでした。

立 岩 塩俵岩の標識 塩俵岩

芭蕉句の案内板
●十六羅漢(じゅうろくらかん)
山形県飽海郡(あくみぐん)遊佐町(ゆざまち)吹浦(ふくら)。ここでとっても興味深いものを見ました。
江戸時代の終わりごろ,海禅寺というお寺の和尚さんが海の安全と海で事故に遭った人々の供養のために岩に彫ったという羅漢(=仏さま)。
夏の暑い日にあてもなく国道を走っていると「十六羅漢」の標識。なんだろうと思って駐車場に入り,海へと足を運ばせると…岩肌にいくつもの仏の顔が!!古寺や仏像,遺跡といった歴史を感じさせるものと,果てしなく広がる海が好きな僕にとって,とても心を揺さぶられるところでした。

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