柿の木
稲刈りの終わった田圃のそばに
高い柿木がたっている
澄んだ空の下で お父さんが柿をもぐ
その実はまだ固くて渋かったけど
笑って優しく教えてくれた
「渋柿だから こたつでさわして渋みをとるんだ」
ずっと忘れてた あの晴れた秋の空
穏やかな草木の息づかい
この柿木を見たのは 何年ぶりだろう
よく見ればそれはそんなに大きくはなくて
無理して登れば枝が折れそうだ
「ずいぶんにぎやかに生きているね」
そっと言われて
「時代は流れていきます」
思わず独り言
今年も柿が届く
お父さんがもいだ渋柿
僕は頼んで干柿にするけれど
あの柿の木を思いながら
お父さんを思いながら
今日も暮らしている
Words & Music M-Hana
/2008
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