歌づくり

ガチャピン禁止

 

山から魔人が覗いている
母親が子どもを抱き上げている
青い空ともくもくと形を変える真っ白な雲
目指すは街の宇宙船
もうすぐそこに見える

ナゴヤドーム4番ゲートの横
掲示板に注意書きがしてある

おきまりの禁止事項が並ぶ
フラッシュや火気やペット
その下にもう一つ・・・
ガチャピン禁止???


予備校の歩道橋を見上げて
店の下に電話のあの子を探す
出会った君はあまりに幼くて純粋なままで
相方には少し似合わないんだ
またいつか遊ぼうよ

ベンチで歌ってみたけど
ガチャピンがなぜか僕に笑いかける

ガチャピン禁止って何だろう?
歌う声はその笑顔に負けて
なぜここにいるのかがわからなくなる
今日はもう帰ろうか

僕には少しわかった気がする
ガチャピンを禁止しているその理由が
ドームのデッキにガチャピンがいたら
思わず笑っちゃうだろう
だからガチャピンここにはいてはいけないよ
いるべき場所にいよう

 

WordsMusic M-Hana

 

 

「ガチャピン禁止」

(録音場所:某体育館)

[コメント]

この歌でいちばん気持ちをこめたのは最後のフレーズです。

 

僕には少しわかった気がする
ガチャピンを禁止しているその理由が
ドームのデッキにガチャピンがいたら
思わず笑っちゃうだろう
だからガチャピンここにはいてはいけないよ
いるべき場所にいよう

 

野球の真剣勝負が行われるナゴヤドーム。そんなところにあの黄緑色のガチャピンがいたら、緊張感がなくなってしまいます。だからきっと、ガチャピンを禁止したのでしょう。だれが書いたかは分からない落書きだけれど、僕にはそう思えました。

人はそれぞれ、いるべき場所がある。場違いな世界に身をおいていると、孤独や寂しさを感じる。あの頃の僕も、もしかしたらそうだったのかもしれません。ストリートライブに明け暮れたあの時期、どこか虚しさがあった。

でも。

確かに夢中にはなっていたし、すごく気持ちよいものだった。それに、新しい自分を見つけることもできた。だからいいか・・・ (0)

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